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日本酒の製造工程

次は製造工程の後半についてご説明します。

清酒の製造工程(圧搾工程)

3.圧搾工程

醪(もろみ)を搾って原酒と酒粕(さけかす)に分離することを圧搾(あっさく)といいます。
昔は槽(ふね)と呼ばれる大きな木製の箱のようなものに醪(もろみ)を袋に入れて小分けし、
中に並べて搾っていました。槽(ふね)に並べて酒を搾る作業を上槽(じょうそう)と呼びます。
現在は、圧搾機とよばれる機械で搾るのがほとんどです。
圧搾機には圧搾板と呼ばれる板があり、醪(もろみ)を搾った後の酒粕は、この圧搾板に張り付きます。
圧搾板の外側には濾布(ろふ)と呼ばれる布が覆われており、醪(もろみ)は濾布の内側から強い圧力で
押し出されます。したがって、酒粕は、圧搾板と濾布の間に張り付くわけです。
新酒が出始める秋の終りごろには、同時に酒粕も酒販店の店頭に並びます。

酒粕をお求めになられるときに注意して見てください。酒粕の表面には、この濾布の布目がついている
はずですから。

醪(もろみ)の蒸米、麹米を砕いて、荒い布で濾したものを「にごり酒」と呼びます。
「にごり酒」とよく似たものに、「どぶろく」があります。実は似て非なるもので、「どぶろく」は、
搾ることも、濾すこともしません。まさに醪(もろみ)そのものを楽しむわけですね。
ところが、この「どぶろく」を製造し販売することを酒税法で許されているのは、日本でも数箇所しか
ありません。一般の酒販店で見かけるのは、大部分が「にごり酒」です。

キーワード・・・にごり酒、どぶろく

清酒の製造工程(貯蔵工程)

4.貯蔵工程

4-1 滓(おり)下げ
搾りたての原酒は、少し白く濁っています。この濁りを滓(おり)と呼びます。滓(おり)の成分は、
不溶性のタンパク質や酵母や酵素などです。
これらは、清酒本来の澄み切ったものには似つかわしくなく、長く放置すると酒質を変化させる
原因ともなるので、沈降させます。
この沈降を「滓下げ」と呼びます。

醪(もろみ)を搾って最初に出てくるお酒は、アルコール醗酵時に発生する炭酸ガスがわずかに
残っています。
この状態のお酒を「荒ばしり」や「しぼりたて」と呼び、新酒が出始める秋の終りごろ(11月ごろ)に
酒販店の店頭に並ぶことがあります。

キーワード・・・荒ばしり(あらばしり)

4-2 火入れ・濾過
搾ったままの酒は変化しやすいので、殺菌のために約65℃で加熱殺菌します。この加熱殺菌を「火入れ」と
呼びます。そして活性炭を使って濾過(ろか)します。
「火入れ」の後に、新酒を貯蔵することにより、少しずつ成分が変化し、熟成されてゆきます。
荒々しい新酒が貯蔵されることにより円熟を増すわけですね。人間みたいですね。

日本酒(清酒)の製造工程の中では、2回の「火入れ」があります。1回目の「火入れ」は、貯蔵段階の
「火入れ」で、この段階で「火入れ」せずに貯蔵する酒を「生貯蔵酒」と呼びます。
フランスの科学者パスツールが発見した低温殺菌法は、ワインの腐敗を防ぐために発見された科学的根拠に
基づく殺菌方法です。発見されたのは19世紀の後半ですが、みなさんがご存知の通り、ワインも日本酒も
それよりずっと前から存在しており、またこの低温殺菌の手法もパスツールが発見する何百年も前に
すでに確立されていました。
すごいことですね。

キーワード・・・火入れ(ひいれ)、生貯蔵酒

清酒の製造工程(瓶詰工程)

5.瓶詰工程

瓶詰の直前にも再度約65℃で加熱殺菌します。2回目の「火入れ」となります。この瓶詰段階で
「火入れ」せずに瓶詰する酒を「生詰酒」と呼びます。
先ほどの「生貯蔵酒」は貯蔵段階に「火入れ」しないもの、瓶詰段階に「火入れ」しないものは「生詰酒」
そして、製造段階で一度も「火入れ」しない酒を「生酒」と呼びます。

いずれも「生」の名前がつきますが、すべて性質の異なるものなので混同しないように気をつけて下さい。
また、「生酒」をお求めになった場合、変化しやすいので、お求め後はなるべく早くお召し上がり下さい。

キーワード・・・生詰酒、生酒

ここまでは、日本酒(清酒)の製造工程について説明してきました。
読み直してみると、日本酒(清酒)を造る工程って、とても手間がかかる作業なんですね。
また日本酒を清酒(せいしゅ)と呼ぶことがわかりますよね?
この澄み切ったピュアなお酒を楽しみましょう!